これまでの知財教育は、知財専門家養成の取組が先行する傾向がありました。現在では幅広い事業分野で知財人材が求められており、文系・理系を問わず、知財を駆使した事業戦略あるいはコンテンツビジネスに関わる可能性が高くなっています。
そのような中、山口大学では、文部科学省特別経費(プロジェクト分)「全学生に対する知財教育実質化プログラムの開発」を受けて、平成25年度から全学部(8学部)の1年生全員(約2,000人)に対して知財教育の必修化に取り組むとともに、学士課程から大学院に至る知財教育カリキュラム体系を整備してきました。このように、山口大学では、文系・理系を問わず各自の専門性や必要性に適合した知的財産に関する知識やその利活用スキルを社会の発展に役立つように駆使できる人材育成を行っています。
これらの特徴ある実践的知財教育の実績が評価され、山口大学大学研究推進機構知的財産センターは、平成27年7月30日に文部科学大臣より「教職員の組織的な研修等の共同利用拠点(知的財産教育)」に認定されました。これは、「学校教育法施行規則(第143条の2)」を根拠としています。
※ 学校教育法施行規則(第143条の2)
大学等における教育に係る施設は、教育上支障がないと認められるときは、他の大学の利用に供することができる。
2 前項の施設を他の大学の利用に供する場合において、当該施設が大学教育の充実に特に資するときは、教育関係共同利用拠点として文部科学大臣の認定を受けることができる。
教育関係共同利用拠点の認定により、山口大学でこれまでに開発してきた教材等を利用し、知財教育の導入や必修化などを検討している全国の大学等に対して、教員の授業内容および教育方法の改善を図る組織的な研修及び研究を提供できるようになりました。多くの大学等で知財教育が導入されることにより、文系・理系を問わず知財の知識とスキルをもった学生を継続して社会に送り出すことが期待できます。
現在、提供可能な研修内容は FD・SD より確認できます。
随時お問合せ等、受け付けていますのでお気軽にご連絡ください。
山口大学における知財教育の取り組みについてまとめたリーフレットを作成しています。(下記より表示、ダウンロードできます。)