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西形准教授が有機合成化学協会の「東ソー研究企画賞」を受賞 2016.03.30
大学院理工学研究科物質工学系学域准教授(テニュアトラック)西形孝司先生が有機合成化学協会の「東ソー研究企画賞」を受賞しました。この賞は、有機合成化学分野における優れた萌芽的研究の奨励を目的としており、副賞として学会と産業界の連携を推進するため賛同企業の寄付による研究助成金が贈られます。
受賞テーマは「アルカリ金属フッ化物を用いるアルキル臭化物の銅触媒フッ素化反応開発」です。フッ素はその特異な性質のため有用物質に不可欠な元素であり、例えば医農薬
品の実に20 〜 30% にフッ素が含まれています。そのため、効率的な分子のフッ素化反応の開発は有機合成における最重要課題の一つです。しかし、現行のフッ素化反応は非常に高価で調製の難しい試薬の開発が行われている一方で、安価で入手容易なアルカリフッ化物の効率的な利用法の開拓はほとんど行われていませんでした。そこで着目したのが、銅触媒を用いるアルカリフッ化物によるアルキル基のラジカル的フッ素化反応です。本手法は、医薬品などの有用分子を低コストかつ選択的にフッ素化を行うことができると期待されています。
西形先生
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