山口大学での知財の経験を通して山口大学 工学部応用化学科 卒業生
私が知財に興味を持ったきっかけは、学部1年次の講義でした。山口大学が全国に先駆けて知財教育を行っていること、そして文系理系問わず知財の知識は持っておいた方が良いことなどを聞き、ぜひ勉強してみたいと思いました。当時の私は、特許に関して東京特許許可局の早口言葉の一部としてしか聞いたことがありませんでしたが、半期の講義はどれも興味深い内容ばかりで、さらに幅広く学びたいと思わせてくれました。その後特許に関して興味を持ち始めた私は、知財の概論以外の講義や特許情報検索の講習などを受講し、インストラクターに認定して頂きました。インストラクターとしての業務では、集中講義のアシスタントを行う中で何度も弁理士の先生の講義を耳にしたり、受講生の質問に答えたりする中で、さらに理解が深まっていったと感じました。山口大学内の発明の先行技術調査に関わる業務では、いざ新しい発明を目にすると、どのような切り口で調査を始めたらいいのかなど、とても難しく感じました。しかし、講義での演習を実践するいい機会となり、また検索を行う中で新しい技術に触れられるのはとてもおもしろく感じました。
このような経験を活かしたいという思いから、就職活動では主に知財関係の職業に絞って行っていきました。
エントリーシートで上記の経験を記入すると、面接では、複数の企業から大変興味を持って頂き、面接官も大学としては珍しい取り組みだと話しておられました。
現在は、メーカーの知財部で勤務しています。入社して間もない最初は特許法の法律面の学習や、扱われている製品の知識理解などが中心でしたが、徐々に実際の業務に関わり始め、開発部の方への発明のヒアリング、特許の出願に向けての先行技術調査、出願方針の検討の打ち合わせへの参加などの一連の業務に携わっています。特許法の学習や先行技術調査に関しては、一から始めるのと違い、一度経験があるので、この差はとても大きく、経験していて良かったと感じています。
将来は、権利化戦略などの横断的な仕事、海外での仕事、共同研究や知財教育などの大学に関わる仕事など、現在の実務にとどまらず知財関連の幅広い仕事を経験したいと考えており、弁理士資格の取得に向けた勉強や、英語の学習を頑張りたいと思っています。
末筆ではございますが、山口大学での知財教育のプログラムに携わった関係者の方、講義頂いた先生方に感謝申し上げます。
特許情報検索インストラクターについて山口大学 理学部生物化学科 4年生
私は、1年生の頃に履修した知的財産の授業で、技術を権利化することで発明や研究を良い方向へサポートできるという内容に魅力を感じ、より深い知識を身につけたいと考え、特許情報検索インストラクター養成講座に参加しました。この講座で、守りと攻めの視点を持って特許を取得することで、発明や研究の価値を最大化できることや特許情報から業界のトレンドや市場の把握が出来ると学びました。また、講座内容以外にも、知的財産センターで活躍されている先生方や、外部から参加されていた方から、知的財産について沢山の事を勉強させて頂けたことも印象に残っています。
この講座に参加したことがきっかけで、将来は知的財産に関わる職種で活躍していきたいという目標を軸に、就職活動を行っていました。履歴書に特許情報検索インストラクターの情報を記入していたことで、興味を持って頂く機会が大変多かったように思います。その結果、知的財産職として志望度の高い企業から内定を頂けました。
今後、知的財産は国内は勿論ですが、海外へ向けた動きが期待されています。将来、企業や研究所で活躍を希望される方にとって、知的財産の知識を身につけておくことは、大きな強みになると感じています。
山口大学の知的財産への取り組みは、知的財産職として活躍されている方からも有名であり、信頼を得ていると伺いました。この恵まれた環境で大学生活を送る方の中で、特許情報検索インストラクターに興味を持った方は、積極的に参加してほしいと心から思います。
特許情報検索インストラクター養成講座の他にも、学内で知的財産に関するイベントやセミナー開催されています。今後も、知的財産について詳しく学び、知識を積み重ねていきたいと考えています。
今回、特許情報検索インストラクターを目指すという貴重な機会を与えて頂き、ありがとうございました。先生方の、温かいご指導心から感謝しております。