大学研究推進機構 知的財産センターの主催で、「平成24年度特許情報検索講習会」が、5~7月に常盤キャンパス(宇部地区)、吉田キャンパス(山口地区)で、それぞれ3週にわたる3日間コースで開催されました。また、9月には主に医学部(小串キャンパス)や学外者向けに、常盤キャンパス(宇部地区第2回)で、連続2日間コースで開催されました。
主な講師は、5~7月の講習会では宇部興産㈱知的財産部の岡本和彦氏、9月の講習会では元特許庁審査官で岡野特許商標事務所所長の岡野卓也弁理士で、それぞれ、特許基礎知識,特許情報検索についての講義と、山口大学特許検索システム(YUPASS)、特許電子図書館(IPDL)の検索ツールを使っての特許情報検索実習が行われました。
本講習会は、平成16年度から引き続いて開講して、「特許情報検索インストラクター養成」のための講座も兼ねたものであり、多くの実習を交えて丁寧にわかりやすく説明され、常盤キャンパスでは30名、吉田キャンパスでは21名、更に常盤キャンパス(宇部地区第2回)では26名の大学教職員、学生、学内外コーディネータ等が熱心に受講しました。受講後のアンケートには、「この講習会は、初心者にとってわかりやすい内容で非常に有意義な講習会であった」との感想が多くみられました。
この特許インストラクター制度は、平成16年度から実施しており、文部科学省や他大学等からも高い評価を受けているところですが、特許インストラクター制度の効果は、学生インストラクターの実践的な知的財産活動の参画により、知財人材の育成が図れ、知財教育を重視する企業等への就職活動に効果が発揮されています。また、大学においては、 ①学生インストラクターが、教員の研究テーマに関連する特許情報の提供、特許出願関連資料・データの整理等を支援することで、教員の業務負担の軽減を図ることによる研究者支援活動の推進、②出願時の弁理士費用低廉化による法人運営費の大幅な節減等々にもつながっています。
今後、知財教育や就職活動、研究活動推進のためにも本制度を大いに活用いただきたいと思います。
(注)上記事業は、文部科学省が中心となって取りまとめた「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化、及び研究開発等の効率的な推進等に関する法律」の第40条第3項の「大学における研究開発の効率的推進を図るために、特許情報の活用に努める」ことを推進するために、本学において独自に企画されたものです。