大学研究推進機構 知的財産センターの主催で、「平成26年度第2回特許情報検索講習会」が、3月に常盤キャンパス(宇部地区)と吉田キャンパス(山口地区)で、それぞれ連続2日間コースで開催されました。
今回の講習会は従来と同様に、学内の教員・職員、学生・院生等向けに行うとともに、地域連携の一環で、学外者(他大学、自治体、企業等)にも開放して実施しました。
主な講師は、元特許庁審査官で岡野特許商標事務所所長の岡野卓也弁理士で、特許基礎知識,特許情報検索、特許マップ作成についての講義が、パソコンと山口大学特許検索システム(YUPASS)、特許電子図書館(IPDL)の検索ツールを使って実践方式で行われました。
この講習会は、「特許情報検索インストラクター養成」のための講座も兼ねたもので、多くの実習を交えて『丁寧にわかりやすく』説明され、常盤キャンパス(宇部地区)では36名、吉田キャンパス(山口地区)では29名の、合計65名(うち、学外者5名)が熱心に受講しました。受講後のアンケートには、「この講習会は、初心者にとってわかりやすい内容で非常に有意義な講習会であった。」との感想が多くみられ、学外者からも好評を頂きました。
また、実技試験の結果、合計45名が特許情報検索インストラクターに認定されました。
この特許インストラクター制度は、平成16年度から毎年実施しており、文科省や他大学等からも高い評価を受けています。学生インストラクターが実践的な知的財産活動に参画することにより、知財人材の育成が図れ、知財を重視する企業等への就職活動に効果が発揮されています。
一方、大学では①学生インストラクターが、教員の研究テーマに関連する特許情報の提供、特許出願関連資料・データの整理等を支援することで教員が研究に専念できる研究活動の支援、②学内自前検索による出願時の費用節減等で管理運営面における貢献にもつながっており、同制度の活用が期待されます。
平成27年度第1回の講習会は、学内の学生・院生向けの平成27年度前期集中講義/知財展開科目(知財情報の分析と活用)のなかに組み込んで実施するとともに、広く学内・学外者(他大学、自治体、企業等)にも開放し、8、9月に開催する予定です。
(注)上記事業は、文部科学省が中心となって取りまとめた「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化、及び研究開発等の効率的な推進等に関する法律」の第40条第3項の「大学における研究開発の効率的推進を図るために、特許情報の活用に努める」ことを推進するために、本学において独自に企画されたものです。