令和4年(2022)年4月1日,大学院創成科学研究科(農学)生物機能科学分野に助教(テニュアトラック)として着任された佐藤悠先生が,6月17日第3期HIRAKU-Globalプログラム育成対象者として選抜されました。研究室は吉田キャンパス総合研究棟の6階です。
佐藤先生はこれまで,微生物の環境適応機構,中でも温度適応機構に関する研究を進められてきました。微生物は氷点下にもなる南極の塩湖から100℃を超える深海の熱水噴出孔までさまざまな温度の環境から発見されています。佐藤先生はこれまでに見つかっている微生物の生育可能な温度範囲をまとめたデータベースの構築を通して、微生物に共通した温度適応機構の探索と検証を行っています。また、データベースの構築時に発見した「タンパク質合成に関わる遺伝子を2種類もつ微生物」を対象として,その特異な温度適応機構の解明も進められています。
近年ではこれらに加え,微生物の環境適応機構を応用した技術開発にも取り組まれており,産業上有用な微生物の熱ストレス耐性向上や幅広い温度範囲で機能可能な生体分子の開発に向けた研究も実施されています。