山口大学 大学研究推進機構 総合科学実験センター

センター紹介

センター長挨拶

 総合科学実験センターは、当センターを利用する多くの研究者に安全かつ優れた研究環境を提供し、山口大学全体の研究レベルの向上に貢献することを目的とする共同利用施設です。

 従来、総合科学実験センターは、吉田地区に機器分析実験施設、システム生物学・RI分析施設、実験動物施設、先端実験動物学研究施設、小串地区に生命科学実験施設、遺伝子実験施設、生体分析実験施設、RI実験施設の8施設で組織されていましたが、令和2年度には、常盤地区に分室を新たに設置し、令和3年度には実験動物施設の改修・移管を行い、現在も山口大学の全地区(吉田地区、小串地区、常盤地区)における共用組織として活動しております。各施設は主に各地区での研究・教育の支援を行っておりますが、近年は他地区や学外からの利用も着実に増加しています。
 総合科学実験センターは、山口大学における教育・研究の支援を第一の目的としておりますが、同時に学外利用者の教育・研究活動の支援を通して社会への貢献にも責任を果たすことを目指しています。これらの目的達成のため、科学技術の発展に柔軟に対応できる効率的な支援・運営体制を構築し、信頼される技術、設備、サービスをすべての利用者に等しく供給すると同時に、重点分野への積極的な支援を行っています。
 今後の目標としては、全学の機器共用化を促進する統括部局としての機能を強化し、全学的な施設運営と利用者サービスの更なる向上に努め、山口大学の教育・研究に対する支援を今まで以上に充実させることを目指します。総合科学実験センターの利用者の方々のご期待やご要望に応えることが出来るよう、職員一同努力していきたいと考えております。引き続きご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

令和5年4月  総合科学実験センター長 玉田耕治

各施設の紹介

【分析実験分野】

  • 機器分析実験施設(吉田地区):各種高性能大型機器を共同利用に供して研究上の利便を図るとともに、研究者間の学術交流や学内・学外共同研究の積極的な推進のための核として設置されている。X線回折装置、核磁気共鳴測定装置、電子線マイクロアナライザ、蛍光X線分析装置、電子顕微鏡、レーザ顕微鏡などが設置されており、学内・学外に広く利用されている。
  • 生体分析実験施設(小串地区):細胞・組織の形態・機能解析のためのイメージング機器(透過型・走査型電子顕微鏡;共焦点レーザー顕微鏡)および分析・測定機器を提供する。イメージング分野では技術相談や講習、共同研究を通じて研究者の目的に沿った技術を提案・提供し、試料作製から画像解析までを支援する。

【生命科学分野】

  • 生命科学実験施設(小串地区):山口大学における実験動物を扱う研究者を支援する施設のひとつである。実験動物にとって良好な飼育環境、実験環境を提供し、科学的で再現性のある研究および愛護に関する教育を行っている。本施設は小串キャンパスにあり、主として医学系の研究が行われ、実験動物の開発、研究を実験動物施設並びに他施設と協調して行うことを目的としている。
  • 先端実験動物学研究施設(吉田地区):本施設は、獣医学国際教育研究センター(iCOVER)内に位置し、獣医学及び関連領域の教育・研究に資するために設置された施設である。各種法令・指針に沿った実験動物の飼養保管に努めるとともに、国際水準の実験動物学教育プログラムを開発し、高度な動物実験を支援する機器設備を有する先端的な共同利用実験動物施設である本施設では、主として小型・中型実験動物を飼養保管し、SPF 環境および感染実験施設を提供する。

【アイソトープ分野】

  • システム生物学・RI分析施設(吉田地区):本施設は、液体クロマトグラフィー質量分析計(LC-MS/MS)、GC-MS/MSなどシステム生物学の教育・研究を支援する機器を備えている共同利用研究施設である。また、文部科学省の認可を受けた放射性同位元素使用施設であり、放射性物質の取扱いに必要な設備や機器を備えている。
  • RI実験施設(小串地区):本施設は、非密封放射性同位元素を用いた実験を行うための共同利用教育研究施設である。放射線管理区域では様々な放射性核種(H-3, C-14, P-32, Cr-51, I-125 等)および放射線測定器を使用することができる。施設利用前に放射線安全取扱教育訓練を受講する必要がある。

【資源開発分野】

  • 遺伝子実験施設(小串地区):山口大学における遺伝子実験および遺伝子情報解析のための教育・研究の場を提供し、本学並びに周辺地域の教育・研究活動の活性化に寄与することを目的として設置された。遺伝子工学は医・農・理・工学の各分野で幅広く応用的研究が展開されており、山口大学の遺伝子工学研究の中核として機能している。

【常盤分室】

  • 常盤分室(常盤地区):常盤分室は、山口大学常盤地区における研究機器の共用を図り、教育・研究を支援することを目的として、平成31年4月に設置された。常盤分室では、42台の研究機器を管理しており、利用者自身による機器操作に加えて、アドバイザーによる機器操作支援や測定の代行、学生等を対象にした教育・トレーニング等も実施している。

総合科学実験センター沿革

  • 昭和46年9月28日 RI分析施設 設置
  • 昭和55年3月25日 実験動物施設 設置
  • 昭和56年4月1日 生命科学実験施設 設置
  • 昭和58年3月18日 排水処理施設 設置
  • 平成4年4月10日 機器分析センター(現 機器分析実験施設) 設置
  • 平成6年6月24日 遺伝子実験施設 設置
  • 平成15年4月1日 生体分析実験施設及びRI実験施設 設置
  • 平成15年4月1日 各施設が統合され、総合科学実験センターが設立
  • 平成24年4月1日 総合科学実験センター、産学公連携支援センターおよび知的財産センターを統合し、大学研究推進機構として発足
  • 平成31年3月 排水処理施設 廃止
  • 令和2年4月 常盤分室 設置
  • 令和4年3月 実験動物施設 廃止
    現在に至る

組織体制

総合科学実験センター組織体制

令和6年9月1日現在