2月2日(金)吉田キャンパス メディア講義室で、「未来を拓く地方協奏プラットフォーム(HIRAKU)第6回成果報告会」を開催しました。「未来を拓く地方協奏プラットフォーム」は、広島大学を代表機関とし本学と徳島大学が共同実施機関として参画している、博士後期課程からテニュアトラック教員までの若手研究者をイノベーションを創出する人材として育成していく事業です。この成果報告会は参画する3大学持ち回りで開催されており、本学での開催は、一昨年(2016年)7月の常盤キャンパスでの開催に続く2回目となります。当日は、広島大学・徳島大学からの来学者も含めた博士後期課程学生・テニュアトラック教員・一般教職員など約50名が参加しました。
冒頭の堀理事の開会挨拶に続き、北海道大学人材育成本部の樋口特任教授から「北大における博士キャリア支援施策のご紹介」と題して、北大・東北大・名古屋大によるコンソーシアム事業に関する講演がありました。これら三大学の事業もHIRAKUと同じく文部科学省「科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業」によるものであり、出席者にとってもたいへん関心の高いものであることから、質問が相次ぎました。
北大の講演の様子
続いて、博士後期課程学生の長期インターンシップの成果が3件報告されました。学生の専攻も受入先の業種もさまざまでありましたが、双方にとって有益であったということは共通していました。
続いて、毎年秋に開催されているHIRAKU主催のユニークなイベントである「未来博士3分間コンペティション」の報告が行われました。第1回のコンペティションで最優秀賞を獲得した山口大学出身者のプレゼンテーションの動画も紹介されました。
休憩の後、テニュアトラック教員6名からの着任報告がありました。研究分野は多岐にわたっており、それぞれの分野での今後の活躍が期待されます。
続いて、成果報告会での発表としては今回初めてとなる「テニュアトラック教員のラボ・ローテーション」の報告が行われました。この「ラボ・ローテーション」は、HIRAKU事業独特の取組みで、テニュアトラック教員に国内外の研究室に積極的に「武者修行」に行っていただき、共同研究や人脈ネットワーク構築に繋げてもらおうとするものです。今回の発表は1件のみでしたが、広島大学の海洋生物学の教員によるオーストラリアの研究室での生物標本の調査の様子や、その後の人脈ネットワークの構築が報告されました。今回の発表をきっかけに、多くの教員がラボローテーションに挑戦していくことが期待されます。
続いて、本学大学院東アジア研究科の修了生である、文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)の椿氏から、「私のキャリアにおける博士課程とNISTEP〜大学院生活と最近のNISTEPでの仕事をふりかえって〜」と題した講演が行われました。博士後期課程に進学した理由、博士後期課程での研究生活、現在の仕事について等、自分の生い立ちや背景等にも踏みこんだ、博士後期課程学生に向けた熱いメッセージが伝えられ、学生や教員に深い感銘を与えました。
最後に徳島大学の小西産学連携・研究推進課長から、次回の成果報告会を徳島大学で開催するとの閉会挨拶があり、盛況のうちに終了しました。
以上